「カードキャプターさくらメモリアルブック」に掲載されている作者インタビューのなかには、「カードキャプターさくら」のメインテーマと裏テーマについて触れられています。
今回はメインテーマについて語られていることを、あらすじに織り交ぜてご紹介したいと思います。
「CCさくら」のメインテーマとは
CLAMP原作「カードキャプターさくら」は、少女マンガ雑誌「なかよし」で1996年から2000年にかけて連載された作品です。タイトル名「CARD CAPTOR」の頭文字をとって「CCさくら」と略されています。
あらすじ
主人公の木之本桜は、元気で明るい、ショートカットの髪型がよく似合う小学生の女の子。勉強のほうは普通…という「なかよし」を読む読者層のなかでいちばん多い年齢の女の子たちにキャラクター設定が合わせてあります。
さくらはケロちゃんと出会ってから、クロウカードという魔力のある不思議なカードを封印するために奔走します。バラバラになってどこかへ消えてしまったカードは、実体化するので一筋縄ではいきません。なかには逃げたり抵抗するカードもいます。さくらは時に怖い思いをしたり危ない目に遭ったりしながらも、勇気を出してカードに立ち向かう…。
という、主人公がカードを通して成長していくお話です。
「立ち向かう」といっても、相手を「倒してやる!戦うぞ!」みたいに、けっして勝つために臨むわけではありません。本来さくらは他人を思いやる優しい性格で、カードに対しても主従関係をだすことなく、大切なお友だちとして接します。
カードをすべて集め終え、はれてカードの持ち主(あるじ)と認められたときも「仲よしになってほしいな」と言っています。
「絶対、だいじょうぶだよ」信じて頑張ればうまくいく
何に対しても優しく、愛と勇気をもって困難を解決してゆく。最初からそれがどうなるかなんてわからない。でも、だいじょうぶ。
「絶対、だいじょうぶだよ」
こう自分に言って、自分自身に自信をもたせて前に進む姿。
そんな主人公の姿を見た、さくらと同じくらいの読者が「こんなふうになりたいなぁ」と思ってほしい…。
このマンガは、そのような作者の思いが込められた作品になっています。
ちなみに、最終回カラー扉絵に描かれているさくらちゃんは、魔法の杖を持っていません。
これは「もう魔法に頼らず自分自身の力で何事もやり抜いていく」という思いが込められているそうです。
このコメントは、「カードキャプターさくら イラスト集3」に載っています。